『経絡治療』気(き)とは

経絡治療ではあらゆる病気は精気の虚から始まるとされています。
そして何かしらの病因が加わることによって『気』『血』『津液』に変化を及ぼします。
今回は『気』について書いていこうと思います。

気(き)とは

気(き)とはとても広く使われている言葉です。
『目には見えない物』や『物の働き』などを『気』と表現しています。
見えないものなんて言うとオカルトチックに考えてしまいがちですが、意外と皆さんの周りにも沢山あり、日常的に感じていたり使っているんですよ。

例えば 『空気を読む』 『気が合う』 『元気が出る』 『やる気が出る』 『空気が悪い』 など

振り返ってみるとそこら中にありふれている物なんですね。
またややこしいのが場所や働きや相対するものによって分類の仕方や名前が変わってきます。

この『気』が停滞したり少なくなると身体に不調を起こしてしまいます。
全身を上手く巡っていることにより身体は円滑に動くことができるのです。

今回は数ある『気』の中で『宗気』『衛気』について説明していきます

宗気(えいき)とは

「五穀、胃に入るや、その糟粕、津液、宗気に分れて三隧となる。故に宗気は胸中に積もり、喉に出で、以て心脈を貫きて呼吸を行なう」
 「飲食物が胃に入り、消化されると、その糟粕と津液と宗気は別れて3つの隧道になります。宗気は胸中に積聚し、喉嚨に出て、心脈を貫通して、呼吸を行います」(霊枢邪客篇第七十一)

宗気は呼吸の原動力となる気です。また肺が血気を循環させる気でもあります。
よって宗気は呼吸する力と心臓を動かす原動力になっています。
また津液と一緒になることによって血となります。この血を動かす陽気でもあります。
身体を動かすためには必要不可欠なエネルギーみたいなものですね。

衛気(えき)とは

「衛気は、その悍気の慓疾に出で、まず四肢、分肉、皮膚の間を行りて休まざるものなり。昼日は陽を行り、夜は院を行り、常に足の少陰の分間より、五臓ろ六腑を行る」
 「衛気は水穀が変化した悍気であり、その流動は猛烈で迅速であり、最初に四肢の分肉と皮膚の間を循行し、運行して止まないものです。昼間は体表部分を循り、夜間は深部に入り、常に足の少陰腎経を起点とし、五臓六腑を循行します。」(霊枢邪客篇第七十一)

衛気は水穀の悍気であり、脈外や体表を常に循環している活動的な気です。
胃に行けば胃の陽気、肺に行けば肺気、腎に行けば命門の陽気と呼び名が変わります。
この様に衛気は全身を循環しています。
また皮膚や臓腑などに常に流れ、外邪から身体を衛る役目も持っています。

現代医学で表現すると免疫力と言ってもいいかもしれません。

気が循行しなくなるとどうなる?

この気の循行が上手くいかなくなると

栄気ならば『身体の重だるさ』や『やる気が起きない』
衛気ならば『外邪が侵入による風邪』 

など身体の中で様々な不調が起き始めます。

足りなくなってしまったり、停滞するとその部分で悪さをしていまいます。
ですからこの気をどうにか動かすことが大切になってきます。

自分でも気を動かす癖をつけよう

気を動かすので一番簡単なのが運動する事です。
ようするに身体を動かしてもらうのが一番です。
ただ激しい運動をしろという訳ではなく、散歩するだけでも効果がでます。

一日中机に向かって作業などすると途中で集中力も切れたりしますよね?
そんな時はコンビニまで気分転換がてら飲み物を買いに行くのがお勧めです。

また飲食物では辛い物やコーヒーも気を動かす力を持っています。
摂り過ぎは注意ですがここぞという時は頼るのも手です。

鍼灸では特に鍼が気を動かす作用を持っています。

当院ではしっかりとした聞き取りや検査により原因を追究し、鍼灸施術を行い身体のバランスを整えます。また根本回復を目標とし、リハビリやご自身での日々のケアの指導、施術以外の面にも力を入れております。
様々な症状で長年お困りの方、ぜひ横浜市鶴見区にある鍼灸院 鍼処経灸堂で一緒に二人三脚で症状に向き合い、快適な生活を送りませんか?

鍼処経灸堂 院長 藤田和喜


参考書籍 日本鍼灸医学 経絡治療学会編纂
     よくわかる経絡治療講義 大上勝行
     現代語訳◎黄帝内経霊枢下巻 石田秀美 白杉悦雄