『経絡治療』 血(けつ)とは?

経絡治療ではあらゆる病気は精気の虚から始まるとされています。
そして何かしらの病因が加わることによって『気』『血』『津液』に変化を及ぼします。
今回は『血』について書いていこうと思います。

目次

血(けつ)とは?

血(けつ)とは液体の成分(陰性)の『津液』とエネルギーの成分(陽性)の『栄気』が合わさることによって生成されていて、身体の中ではガソリンの様な働きをしています。
この血(ガソリン)が全身を巡ることによって身体(エンジン)を動かすことができるのです。
それと同時にラジエーターの働きもしていて、身体という工場がオーバーヒートしないように全体の温度を管理しています。(冷やしてくれている)
また血は燃料でもあるので、目を使う、物事を考える、筋肉を動かす、などで消耗してしまいます。
この血が十分にある時は身体も元気で不具合も出ません。しかし減ってきてしまうと色々な問題が発生してきます。

現代人は血の消耗が激しい

血が足りない、少なくなってしまった状態を『血虚』といいます。
現代社会では血が不足している『血虚』状態の人が多々見られます。
これはスマホの普及や長時間のデスクワークなどによって目の使い過ぎ、考えすぎなどによる血の消耗が激しくなっているからだと思います。
また近年で不妊症が増えてきているのもこの『血虚』が関係しています。
女性は月経によって血を失うのでより『血虚』になりやすいです。
そして女性の社会進出によって生活リズムも変わり血を消耗しやすくなった為に不妊症になってしまうようです。
他にも様々な症状が現れてきます。

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血虚による症状

『血虚』が起こることによって様々な問題が現れてきます。
身体の燃料が無くなるわけですから身体も不具合が発生してきます。
血が足りないために目に栄養が補給されずに疲れ目になったり、考える事がまとまりにくくなったり、不妊症や睡眠障害を引き起こします。
またオーバーヒートにより余計な熱が発生し、その熱が頭に昇れば頭痛やのぼせを、お腹に行けば便秘や下痢などの胃腸症状、腰に行けば腰痛など、この余計な熱が行った先で悪さをするのです。

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血虚を防ぐにはどうすればいい?

血虚を防ぐ為には、先ず消耗しすぎないようにすることが大切です。
目の使い過ぎ、考え過ぎ、身体を動かし過ぎ、これらを控えてあげましょう。
そしてもう一つは食事です。
血は食べたもの(水穀)から生成されます。
しっかりと食事を摂ることによって血が生成され補充されます。
食事としては『お肉』を摂ることが一番です!
特に血の滴る肉『牛肉』がお勧めです。
牛肉を調理すると灰汁が出ると思うのですが、あの灰汁が血なんだそうです。
ですので牛肉がベストですが、牛肉が苦手な方は豚肉でも大丈夫です。
効果的には 牛肉>豚肉 になってしまいますが、それでも十分血を生成してくれます。
ここで注意してほしいのが『鶏肉』はダメなんです。
なんでも四つ足動物の肉が血を生成しやすくするようで…よって鳥は二つ足なのでダメなんだそうです。

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血を補って快適な生活を手に入れましょう

日常生活での消耗を減らし、食事による生成を促すことによって血は補充されます。
これには日々の生活の仕方がとても重要になってきます。
上記のような悪い生活リズムで過ごすことによって負のループが発生してしまい、悩まれている方が多くいらっしゃいます。
これらを改善し、血を豊富にして快適な生活を手に入れましょう。

どうしてもご自身だけの力で解決ができない場合は当院でお力になれるかもしれません。
当院ではしっかりとした聞き取りや検査により原因を追究し、施術を行います。また根本回復を目標とし、リハビリやご自身での日々のケアの指導、施術以外の面にも力を入れております。
疲れ目や身体の痛み、不妊症、睡眠障害など様々な症状で長年お困りの方、ぜひ横浜市鶴見区にある鍼灸院 鍼処経灸堂で一緒に二人三脚で症状に向き合い、快適な生活を送りませんか?

鍼処経灸堂 院長 藤田和喜

参考書籍 日本鍼灸医学 経絡治療学会編纂
     図解よくわかる経絡治療講義 大上勝行