経絡とは

経絡は経脈と絡脈の総称です。

経絡は気血栄衛の循環路と考えられています。
経絡治療はこの経絡に着目し、虚実に基づき補寫を加えて調整する治療法なのです。

「経脈は血気を行らし、陰陽を営み、筋骨を濡し、関節を利するゆえんのものなり」(『霊枢』本蔵篇第四十七)

【現代語訳】
  経脈は、気血が通行する通路であり、身体の内部と外部に気血を往復運行させ、筋骨を潤し、関節の動きを滑らかにするものである。

「人は一呼に脈行ること三寸、一吸に脈行ること三寸、呼吸安息に脈行ること六寸。人は一日一夜およそ一万三千五百息。脈行ること五十度、身を回る」(『難経』一難)

【現代語訳】
  人は一呼気で三寸、一吸気で三寸、合計で六寸進む。人は一日およそ一万三千五百回呼吸をする。全身を五十周する。

経絡は全身をくまなく網羅し、気血を循環させています。それによって陰陽の部位や臓腑を栄養し働かせているのです。
気血は経絡を一日に五十周します。

鍼処経灸堂 院長 藤田和喜

参考書籍 日本鍼灸医学 経絡治療学会編纂