症例01 首肩コリ・腰痛・睡眠障害・食欲旺盛

当院にご来院いただいた患者さんの症例について書いていきます。

目次

主訴 首肩コリ・腰痛・睡眠障害・食欲旺盛

30代 女性

現病歴

コロナの影響によりテレワークになり全身がツラい。
また最近寝付きも悪くなってしまい寝てもスッキリしない。
長時間自宅にいるせいかお腹が減っているわけでもないのにやたらと食べてしまい、胃もたれを起こしてしまう。
腰痛は長時間座っているとツラくなる。肩こりは慢性的にある。

既往歴

特になし

症状

  • 首肩コリ 常時張っているような感じ 頭痛は出ていない
    • テスト法 動作時痛(+) 後屈制限
    • 圧痛(-)
  • 腰痛 長時間座っていると動き始めで痛みが出る 普段はそこまで痛みは感じない
    • テスト法 動作時痛(-) 後屈時詰まり感がある
    • 圧痛(-)
  • 上肢下肢共にシビレ(-)
  • 食欲旺盛 お腹が減っているわけではないが口寂しくなり食べてしまう
  • 胃もたれ 食べ過ぎてしまうのですぐもたれてしまう
  • 睡眠障害 寝付きも良くなく、寝れたとしてもスッキリと起きれない

症状の考察

  • テレワークによって全身疲労が起こっている。
  • 特に血虚が進み、そこで発生した虚熱が上焦に昇ることにより首肩コリを起こしている。
  • またその虚熱が胃にも波及したため、本能的に食べ物を入れることによりその熱を下げようとしているが、胃の働きが活発ではないために胃もたれを起こしている。
  • その虚熱が膀胱経にも波及したため、腰痛と下肢の筋緊張が起こっている。
  • そして陽気の巡りが悪くなっているのと血虚が進んでいるために睡眠障害を起こしている。

症状に対しての施術

本治法としては肝虚熱証と捉え、肝経と腎経を補いました。
また胃に熱が波及しているので胃経に対して瀉法を加えました。
標治法としては背部兪穴、下肢膀胱経、肩背部に対して置鍼、血を動かすために肩背部、兪穴に知熱灸をしました。
最後に調整として全身へ散鍼を行い、肩背部には瀉的な散鍼を行い気を散らしました。

そして日常生活での姿勢や動作、食事に対してのアドバイスを行い、施術を終えました。

術後の経過

術後は今までが嘘だったかのように食欲は落ち着いたそうです。
しかし寝付きは良くなったが、目覚めがまだスッキリとまではいかないようです。
首肩コリや腰痛に関してはあまり気にならずに生活できたとの事でした。

今回の原因としてはテレワークによる環境の変化、仕事中の姿勢による負荷、目や頭などの使い過ぎによる血虚です。
正しい姿勢で動くことができればかかる負担を減らすことができます。
また食事に気をつけ、目を使い過ぎないようにして血の消耗を抑えることが大切です。
引き続き施術を行っていき、ご自身でも生活を改善して頂くと徐々に症状も消えていくと思います。

当院ではしっかりとした聞き取りや検査により原因を追究し、施術を行います。また根本回復を目標とし、リハビリやご自身での日々のケアの指導、施術以外の面にも力を入れております。
腰痛や肩こりなど、様々な症状で長年お困りの方、ぜひ横浜市鶴見区にある鍼灸院 鍼処経灸堂で一緒に二人三脚で症状に向き合い、快適な生活を送りませんか?

鍼処経灸堂 院長 藤田和喜